【体験談】未経験から副業でWebデザイナーになるのは現実的に厳しい?

Webデザイン

PCさえあればどこでも仕事ができることから、自由な働き方に憧れてWebデザイナーを目指す人が増えています。

しかし最近ネットでは、「Webデザイナー稼げない」「Webデザイナーやめとけ」といった言葉も多くあがっていますね。

  • 「未経験から勉強して、Webデザイナーとして副業できるようになれるのか?」
  • 「そもそもWebデザインって何を勉強したら良い?」
  • 「副業でWebデザインの仕事を取る方法は?」

など、興味はあるけれど実際どうなんだろうと思うことも多いかと思います。

私は実際に2022年6月〜12月の半年間スクールでHP制作を学び、クラウドソーシングサイトを活用して副業案件の獲得に挑戦しました。

その経験から、未経験からWebデザイナーになるために必要なスキルや副業の始め方、実際に未経験からWebデザイナーを目指した体験談などをお伝えしていきます。

「Webデザイナーに興味はあるけど、実際どうなんだろう…」と思う方は、ぜひ最後まで読んでみてください!

Webデザイナーの仕事の内容と単価

そもそも、Webデザイナーとはどんな仕事をするのでしょうか?

またそれぞれ単価はいくらなのでしょうか?

代表的な副業案件を3つ紹介します。

バナー制作

WebサイトやSNSなどで出てくる、リンク付きの広告画像のことです。

リンク先のWebサイトなどへ誘導するためのアイキャッチとして使われます。

デザインするボリュームが小さく制作時間も比較的短いのが特徴です。

未経験からWebデザイナーとして副業をするとき、このバナー制作から挑戦する人が多いです。

単価は1枚500〜2000円ほどが多く、経験者向け高単価になると1枚3000〜10000円といった仕事もあります。

HP制作

会社やお店などのHP制作も、Webデザイナーの仕事のひとつです。

デザインだけ、コーディングだけの仕事もあれば、デザインもコーディングも両方やる仕事もあります。

最近ではコーディングはほぼせずに、ノーコードといった手法やテンプレートを使った制作をする仕事も増えています。

単価は幅広く、1件10,000円といった低単価の仕事から、1件500,000円といった高単価の仕事まで様々です。

LP(ランディングページ)制作

バナーなどをクリックすると表示される、商品やサービスの情報を1ページにまとめたサイトのことです。

1つの商品やサービスをアピールすることで、購入や会員登録などをしてもらうことを目的としています。

LPのクオリティで商品の売上に直接つながることもあるため、売るためのデザインを覚える必要があります。

単価は1件だいたい10,000円〜です。

最近安定して稼いでいるwebデザイナーの方のTwitterなどでの発信を見ていると、1件150,000〜250,000円で受注している印象です。

HPより高単価案件の価格が一見低いように見えますが、HPの高単価案件は制作ボリュームも多くなる傾向にあるため、時給換算するとLPが1番稼げる場合が多いです。

ちなみに一般的には、バナー制作<HP制作<LP(ランディングページ)制作の順で制作難易度や求められるレベルが上がります。

そのため未経験から副業する場合、最初はバナー制作から取り組むのがおすすめです。

Webデザイナーとして副業するために必要なスキルと知識5選

Webデザイナーとして仕事内容と単価について紹介しましたが、当然ながら仕事をするためにはスキルや知識が必要です。

Webデザイナーとして副業するためには、どんなことを学べば良いのかここから解説します。

デザインソフトを扱うスキル

Webデザインの制作では、デザインソフトを使用します。

代表的なソフトはPhotoshopとIllustratorです。

Photoshopは、写真などの画像を修正したり加工したりするソフトです。

機能性が高いので様々なデザインができます。

Illustratorはイラストや文字の表現などを制作するのに向いているソフトです。

どちらも使えるようになった方が良いがまずはPhotoshopの使い方を覚えることがおすすめ、と言われることが多いです。

Webデザインの知識

良いデザインにはルールがあります。デザインの知識を身につけずにデザインをすると、素人っぽくあまり綺麗ではないデザインになってしまうことが多いです。

とくに基礎知識と言われる、レイアウト、配色、フォントの3つの知識は最低限知っておく必要があります。

コーディング(HTMLとCSSなど)の基礎知識

デザインを実際のHPやLP(ランディングページ)の形にするときに必要になるのが、コーディングと言われるスキルです。

デザインのみの案件よりコーディングもできることで、より高い単価のお仕事を狙えるようになります。

なお、最近では「ノーコード」というコーディングをせずにHPなどを実装する方法も出て来ています。

副業レベルで制作するのであれば、STUDIOなどのノーコードツールを覚える方が習得や制作スピードが早いためおすすめです。

コミュニケーション能力

Webデザイナーって、PCに向かって黙々とデザインをする仕事じゃないの?」「コミュニケーション能力は必要ないのでは?」と思う方もいるかもしれません。

しかし実際にお仕事をする時には、コミュニケーション能力が求められます。

クライアントがどんなデザインを求めているのかなど、要望をしっかりとヒアリングする必要があるためです。

もしお客様の要望をうまく汲み取り自分から提案までできるようになれば、お客様から信頼されるWebデザイナーになれるでしょう。

WEBマーケティングの知識

Webデザインをするためになぜマーケティング知識?」と思うかもしれません。

クライアントがバナーやHPなどの制作の仕事を依頼するのは、綺麗なバナーやHPが欲しいからではありません。

バナーやHPなどによって集客をし、売上を上げるために制作依頼を出しています。

高単価を狙っていくのであれば、「集客や売上アップ」を意識したデザイン、SEOなどの対策といったマーケティングに関わる知識が求められます。

5つのうち最初に覚える方がいいスキル

未経験からWebデザイナーを目指す場合、まずはPhotoshopの操作とWebデザインの知識を覚えることをおすすめします。

理由は、まず最初に取り組むであろう副業案件のバナー制作において、必要となるのがこの2つだからです。

基本的なPhotoshopの操作とWebデザイン知識の習得の流れは、このようになります。

①基礎となる知識をインプット

②トレースや模写と言われる、すでに世の中にあるバナーなどを真似してデザインを作る練習方法で手を動かしながら学ぶ

HP制作などの高単価案件を狙っていきたくなったら、コーディングやWebマーケティングの知識を学んでいくのが良いでしょう。

Webデザインの学び方は?

未経験からWebデザインを学ぶ方法として、スクールと独学の2種類があります。

それぞれのメリットとデメリットを紹介しますので、自分にはどちらが合っているか考えながら読んでみてください。

スクール

Webデザイナーになりたい人向けのスクールが近年増えて来ています。

オンラインのスクールや、教室に通うスタイルのスクールなど、様々なスクールがあります。

スクールに通うメリットは、プロから体系立てて知識やスキルを身につけることができ、わからないことがあれば教えてもらえることです。

スクールによっては卒業時に仕事を紹介してくれるところもあります。

デメリットは、当然ながら費用がかかることです。

費用はスクールによって様々なので、自分の目指すレベルや学習ペースなどと合わせて、検討する必要があるでしょう。

スクールを選ぶポイントはいくつかあります。費用以外のポイントを5つ紹介します。

学習スタイル

オンラインスクールと教室に通って学ぶスタイルがあります。

時間や場所を気にせず学びたいのであればオンラインスクールを、講師の方にその場で質問などをしながら学びたいのであれば教室を選ぶのが良いでしょう。

卒業後に目指すもの

スクール卒業後に、月5万円ほど副業をしたいのか、フリーランスとして稼いでいきたいのか、Webデザイナーとして転職したいのかで、選ぶスクールは変わってきます。

副業やフリーランスであれば案件獲得サポートや案件紹介のあるスクールを、転職希望であれば転職先の紹介や実績のあるスクールがおすすめです。

学べる内容

Webデザインのスクールと一言で言っても、デザインのみを徹底的に学ぶ、デザインとコーディングの両方を学ぶなど、学べる範囲は様々です。

中にはWebマーケティングの知識などを+αで学べるスクールもあります。

たくさん学べることが良いとは言い切れませんが、どういった内容をどのくらい学べるのかは受講前に確認しておきましょう。

講師は現役デザイナーかどうか

スクールの講師には、現役でWebデザイナーとして活動しながら講師もしている方もいれば、完全にスクールの専任講師でやっている方もいます。

変化の激しい業界ですので、現状をよく知る現役Webデザイナーの講師の方から学べるスクールを選ぶのをおすすめします。

サポート体制の充実度

スクールによって講義動画は卒業後も見れるのか、質問回数に制限はあるかなど、サポート体制は様々です。

中には小さなお子様がいる方向けに、シッターサービスを無料で受けられるようなスクールもあります。

自分の状況に合わせて、必要なサポートが揃っているか確認してみましょう。

「スクールがたくさんありすぎて選べない…」という方もいるかと思います。まずは自分はどうなりたいのか?かけられる費用は?などを考えてみましょう。

また、ほとんどのスクールで説明会や個別相談会などを実施しています。参加して比較してみると自分に合ったスクールが見つかるかもしれません。

独学

最近ではWebデザインの本やYouTubeなど無料や低単価の教材がたくさんあるので、独学で学ぶこともできます。

独学で学ぶメリットは、費用を抑えることができることです。

出費を抑えてWebデザイナーを目指したい方に向いた学習方法です。

しかし独学の場合は、つまづいた場合は自分で解決方法を探す必要がある、モチベーションを保てないといった理由から、途中で挫折する人が少なくありません。

1人でもコツコツと学習する根気が必要となります。

私の場合

ちなみに私はフリーランスを目指す人向けのオンラインスクールで学びました。

学ぶ内容に迷わないことやわからないことはすぐに聞ける環境、サポートしてくれるメンターの方々の存在は、初めてのことを学習する上で本当にありがたかったです。

Webデザインの学習中はわからないことがたくさん出てきます。

調べてもピンポイントに自分の知りたい解決方法が出てくるとは限らないので、質問できる環境がなければ学習中に挫折していたかもしれません。

受講料は高額ですが、個人的にはスクールに通って学習することをおすすめします。

副業の始め方

実際に副業を始めようと思ったら、何をすれば良いのでしょうか?

ここからは私の体験談も交えてお伝えします!

ポートフォリオの作成

仕事をさがす前に、自分がどんな物を作れるのかサンプルとして見せるためのポートフォリオをつくります。

サンプルとは言え、クライアントが仕事を依頼するか判断する大きなポイントとなるのが、ポートフォリオです。

手を抜かずに自分にできる1番良いものを作る気持ちで制作することが大切です。

仕事(案件)を探す

仕事を探す方法はいくつかあります。代表的な案件獲得方法を3つ紹介します。

ココナラなどのクラウドソーシングサイトを利用する

初心者が1番仕事を探しやすく、定番の方法がこの方法です。

仕事を依頼したい人がどんな仕事を依頼したか、報酬や納期はどれくらいかなどを提示しているので、自分から応募して仕事を探します。

知人や友人からの紹介

「Webデザインの仕事を始めた」と言ってみると、意外とHPなどを作って欲しい人が身近にいるかもしれません。

その場合、知人や友人であればあなたがどんな人かを知っているため、他の方法と比べて未経験でも仕事を依頼してくれる可能性が高いです。

1度聞いてみるのも良いでしょう。

SNSで発信する

 twitterやInstagramなどのSNSで情報を発信していると、クライアントの目にとまって仕事の獲得につながることがあります。

未経験の方がSNSを運用し始めてすぐ仕事を獲得するのは難しいですが、制作物をどんどん発信してブランディングしていけば、声がかかるようになるかもしれません。

【体験談】案件獲得を目指すも現実は厳しかった話

ここまでお話ししてきて、「では実際に稼げたのか?」ということが気になると思います。

結論から言いますと、稼ぐ前にお仕事を1件も取ることができませんでした…。

私がどのように学習し、どういった形で案件に応募していたのか、ここから詳しくお話ししますね。

Webデザインの学習の流れ

まず、学習の流れです。

私は未経験からノーコードでのHP制作をオンラインスクールで学びました。

フリーランスを目指すスクールで、

  • 最初の1ヶ月はマインド(考え方)と学習環境の構築について
  • 2ヶ月目に基本的なツールの使い方
  • 3ヶ月目〜4ヶ月目にHP模写
  • 5ヶ月目からポートフォリオの作成とクラウドソーシングサイトへ登録など
  • 5ヶ月目の後半から実際に案件応募

といった流れでした。

案件獲得の準備では、クラウドソーシングサイトに載せる自己紹介文や応募する際の提案文のベースなども作成しました。

学習時間としては、1日1時間〜3時間ほどをほぼ毎日です。

Web制作案件への応募

クラウドソーシングサイトでは17案件に応募してみました。

応募した仕事は1〜5万円ほどのHP制作の仕事で、倍率は30〜100倍(募集が1人に対し、応募者は50人前後が多い印象)でした。

応募では募集要項を読んでどういったことを求めているのかを考え、サンプルにHPのトップページのみを制作し、ベースとして作った応募文を書き換えて提案を盛り込んで送っていました。

コピペの応募文を送ってもほぼ読んでもらえないので、きちんと提案する形で応募するようにと、講師の方から聞いていたからです。

このやり方はたしかに大切だとは思うのですが、1件あたり応募の準備で3日ほどかかってしまうことが多かったです。

何件か応募準備をしている間に他の方に決まってしまうこともありました。

1ヶ月半ほどかけて応募していたのですが、今回ブログを書くために件数を見返してみて、17件しか送っていなかったのか…と少なさに正直驚きです。

案件応募の結果

ちなみに、17件応募した中で返信があったのは5件です。

「返信があった!」と喜び、初案件獲得できるかもと期待してやりとりをしたのですが、返信が来たからといって案件獲得できるほど簡単ではありませんでした。

やり取りはざっくり書くとこんなかんじです。

Case1〜2

コーディング周りでできるか確認された内容が私には手に負えない内容だったので正直に伝えると、「それだとお願いするのは難しい」と言われる。

Case3

「SEO対策やMEO対策もお願いできますか?」と聞かれる。

「すみません、そちらは出来かねます」と返信したところ、半月後に「デザインをテストで制作してもらえますか?」と連絡が来た。

テスト制作を制作し終わるタイミングで、再度「SEO対策とMEO対策も…」と言われ断ると、「またの機会に…」と言われ流れる

Case4

「〜〜〜こんな内容をお願いしたいのですが出来ますか?」という応募への返信。

しかし2時間後に、「今回は他の方に依頼することになりました」と連絡が来る

(気づいた時にはすでに断り連絡が来ていた)

Case5

打ち合わせ希望だったので日程を提示しても決まらず、チャットのやりとりで「やっぱり〇〇をやりたくて…」と希望が二転三転。

「もう少し社内で調整してみます」と連絡が来たのを最後に、返信が来なくなる。

仕事を獲得する前の段階で、なかなか精神的に消耗するやり取りも多かったです。

「これこのまま応募していて仕事ほんとに取れるの…?」と思いました。

スクールの別の受講生の方の案件獲得できた報告を見ると、「なんで自分は仕事を取れないんだろう…」と落ち込んだりもしました。

稼げるWebデザイナーになるために必要なことは?

見事に私は案件獲得ができず失敗しました。

では、未経験からWebデザイナーになれるのは一部のすごい人たちだけなのでしょうか?

私の通っていたスクールでは毎月初案件獲得の単価と納期が共有されていました。

また実際に卒業生の方で未経験の副業から始め、今ではフリーランスになって月50~60万稼いでいる方を知っています。

未経験からでもWebデザイナーとして仕事ができるようになる方法があるはずなんです。

そこで、実際に仕事に応募して失敗した経験と「どうやったら仕事を受注して稼げるWebデザイナーになれるのか」を調べた結果から、稼げるようになる人は何が違うのかを考えてみました。

デザイン力を磨く

やっぱりデザイン力は大切です。

Webデザイナーはデザインをするのが仕事なので、デザインが良くないと選んでもらえません。

私はデザインの知識の学習や、手を動かしてデザイン力を身につけることが足りていなかったため、実際私自身が作ったサイトを見返してみると、正直素人っぽさを感じます…。

このデザイン力は、どれだけ良いデザインを見て実際に手を動かして真似して自分のデザインの引き出しを増やしたのか、で決まるんだと思います。

実際に未経験から3ヶ月ほどの短期間でWebデザイナーになっている方のブログなどを読んでみると、「毎日10時間」「平日は3時間、休日は9時間」などかなりの時間Photoshopを触ったり勉強している方を何人か見かけました。

1日1〜3時間勉強しているだけでは、デザイン力に差がついて当然ですね。

もっとデザイン力を磨かないといけないと思いました。

マーケティングの知識を身につける

クライアントの方の「集客して売上を上げる」目的を考えるなら、マーケティングについての知識が求められることを痛感しました。

SEO対策が出来ないことで実際仕事が取れませんでしたし、募集要項を見ていてもSEO対策まで求められる案件も多かったです。

とくに私はHP制作で仕事をしようとしていたため、なおさらですね。

私は自分1人で学ぶことは難しいと感じたため、今Webマーケティングのオンラインスクールを受講して、実践形式で学んでいるところです。

最初はたくさん応募し、小さな案件からコツコツと実績を積み上げていく

未経験で実績がないと、初案件の獲得が難しいのは誰だって同じです。

だから、最初は断られても当然の気持ちでとにかくたくさん案件に応募して、まずは1件お仕事を獲得する必要があります。

わかってはいても、応募しても応募してもお仕事が決まらないのは、精神的にしんどいです。

実際私が応募したのは数えてみると17件でしたが、感覚としてはもっと応募しているつもりでした…。

甘かったんだなというのが正直な気持ちです。

また、私はHP制作のやり方を学んでいたのでいきなりHP制作の仕事を探しましたが、最初は初心者向けのバナー制作などの案件から応募した方が、ハードルは低かったんだろうなとも思います。

諦めずに小さな案件からコツコツと応募してまずは1件仕事を獲得して実績を作り、そこから少しずつ実績を積み上げていくことが大切なんだと思います。

まとめ

Webデザイナーの仕事内容や副業の始め方、実際にスクールに通って副業案件獲得に挑戦した私の体験談などをお話ししてきました。

未経験からWebデザイナーとして副業するのは、現実として難しいです。

楽して稼げるようになる世界ではなく、きちんと知識とスキルを身につけ、諦めずに行動し続けた人だけが稼げるようになる世界だと思います。

厳しい現実に直面しましたが、足りないことに気づけたので勉強し直して再挑戦するつもりです。

「簡単に稼げるようになるわけではないとわかったけど、それでもやってみたい」という方は、一緒に稼げるWebデザイナーを目指してがんばりましょう!

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